しらが染めは身体に大丈夫?
兵庫県保険医協会健康情報テレフォンサービス2007年2月放送分原稿に加筆 金川久美
しらが染めには永久染毛剤、半永久染毛料、一時染毛料があります。
永久染毛剤としてはヘアダイがよく使われ、半永久染毛料にはヘアマニキュア・カラーリンスがあり、
一時染毛料としてカラースプレー等がよく知られています。
しらが染めとして利用の多いヘアダイは酸化染毛剤といいます。ジアミン系染料の酸化染料とアルカリ剤が
入った1剤と、過酸化水が入った2剤とに別れているのが一般的です。
ヘアダイでの染色は毛髪内部で発色・定着します。色が豊富で自然な色調が得られシャンプーしても
色が落ちにくい等の特徴があり多様されております。
しかしパラフェニルジアミン系の発色剤、色の修正剤・着色成分などの薬剤を使用しており、
長期に使用した場合それぞれの成分に発癌性があるとも言われております。
またジアミン系化合物はアレルギー性接触性皮膚炎を引き起こし、稀にではありますが、
アナフィラキシーショックを生じることもあります。
またパラフェニルジアミンは、局所麻酔剤や抗結核剤・抗菌剤の一部と交叉反応を起こすことがあるので、
しらが染めにかぶれたことのある人は注意が必要でしょう。
酸化染毛剤にかぶれ使えなくなった人には、非酸化染毛剤をお勧めすることもありますが、色が限られてきます。
また半永久染毛料のヘアマニキュアは、ヘアダイより安全性が高いと言われておりますが、
薬品が毛髪内部にまで浸透するので、アレルギー性皮膚炎を起こす場合があります。
一時染毛料のカラースプレー等は、顔料を毛髪表面に付着させることで色をつけるので手軽に髪の毛を着色出来るため
ファッション性は高いのですが、シャンプーで色落ちするので、しらが染めで色持ちを望む人にはむきません。
以上のようにしらが染めにはそれぞれ特徴があり、その使用上の注意を守って使用してください。
いったん赤み・痒み等のかぶれの症状が出た時は、染毛剤の使用を中止して、早めに皮膚科専門医の診察を受け、
適切な治療を受けるようにしてください。