薬を使わない「嚥下障害」の治療法
H28年9月30日更新

 嚥下障害いろいろな原因で物を飲み込むのが困難になる病気。
嚥下性肺炎などを起こしやすい。

原因がいろいろですので、まず原因疾患の治療が必要なのは当然です。
その上に普段から口の周りの筋肉や舌の筋肉や声帯を動かすこと、
口腔内を清潔にすることが推奨されています。
また、食べるときはTVを見ながら、しゃべりながらは駄目です。
丸呑みは駄目です。よく噛んで、飲み込むときはあごを引いて、
下を見るようにして飲み込んでください。

あいうべ体操
いろいろな運動が提案されていますが、私はシンプルな「あいうべ体操」を推薦します。
これは、みらいクリニック 院長の今井一彰先生らが推奨されている体操です。
今井先生はこの体操が鼻呼吸を助け、多くの疾患に効果があると言われています。
私は口周囲や舌の筋肉を鍛える簡単な運動として推薦します。

 次の4つの動作を順にくり返します。声は出しても出さなくてもかまいません。
@「あー」と口を上下に大きく開く
A「いー」と口を大きく横に広げる
B「うー」と口を強く前に突き出す
C「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす
@〜Cを1セットとし、1日30セットを目安に毎日続ける

息こらえ
「あいうべ体操」は口の周りの筋肉を鍛える運動です。
それでは声帯の閉鎖機能を鍛える運動をしましょう。
鼻から大きく息を吸って、強く息をこらえてください。
つばを飲み込んでください。
その後、咳払いをしながら息を吐いてください。
これを10回、毎食前にやってください。
Pseudo-supraglottic swallowと呼ばれる運動です。


キシリトールガムを噛む。

これも口を動かし、唾液を出すので毎日噛みましょう。
普通のガムでも良いのですが、歯のことを考えてキシリトールガムを推薦します。

歯科検診
歯医者さんに定期的に通って口の手入れをしましょう。
(私は3ヶ月に1回行っています。)
口腔内がきれいだと、嚥下障害があっても嚥下性肺炎になりにくいと言われています。
学生時代は学校検診で歯科のチェックがありますが、
卒業後は自分で行かねばなりません。最低年1回は歯科へ行きましょう。
当然、悪いところがあれば治療しましょう。

肺炎球菌ワクチンを受けよう
65歳以上の方の場合、嚥下性肺炎は命取りになります。
ワクチンを受けて、肺炎球菌にかからなくしましょう。
肺炎球菌ワクチンは当院でも行っています。