国民会計検査院ニュースNo.1  1997年1月1日

 

世話人代表・石井紘基のあいさつ

 

 あけましておめでとうございます。私は先の衆議院選挙で二期目の当選を果たすことができました。これも、国民会計検査院のメンバーの方々の陰に陽に応援していただいお陰と心から感謝しています。皆様の期待を肝に銘じ、今後とも全国の市民との接点を大切にしたいと思っています。

 昨年のシンポジュームの席でも述べたように、いま日本は大変な財政危機にあります。このままでは''日本破産''の危機です。この間、会計検査院もあわてて仕事の内容を改善するようになり、また総務庁も特殊法人の下の子会社までメスを入れ始めました。

 私は民主党の特殊法人・公益法人等の改革作業チームの主査として、より具体的な改革案の作成に取り組む一方、国民会計検査院運動の活動の範囲を広げてまいります。近く、新たに当選した議員の皆さんにも呼びかけ、国会議員の会も拡大する予定です。いっそうのご協力をお願い致します。

 

国民会計検査院運動総会のお知らせ

 

日時:1997年2月7日(金)18:30開始

会場:カンダパンセ(受付18:00より)

参加費:1000円

 JR水道橋下車四谷寄り出口徒歩5分

住所 東京都千代田区西神田3−9-10

 TEL 03-3265-6366

連絡先:石井紘基事務所(TEL 03−3508-7319)

  ◎総会の議題

     1.今後の運動の方針

     2.財政

     3.組織(役員体制など)

     4.その他


国民会計検査院運動の重要性

 財政赤字は240兆円を超える水準に達しており、行政・財政改革の必要が叫ばれております。真の改革を実行するには何が必要か十分吟味されねば為りません。私たちの運動の成果かはわかりませんが、新聞紙上で、会計検査院報告が大きく取り扱われるようになりました。会計検査院がようやく本来持っている役目を実行し始めたのか、という気もしますが、これからが正念場です。国民的支援がないと、この動きもまた萎んでしまうに違いありません。

 たとえば、石井議員が前回の総会で提起した「会計検査院改革」を法案として提出したいものです。この提案は、外部からの干渉を防ぐため会計検査院院員の身分を保障し、より公正で厳格な会計検査を実現しようという重要なものです。

 さらに総務庁の業務監査についても、国会に総務庁の監査機能を移すべきだとか、いや行政府の仕事だから国会に移すのは憲法違反だとかいった議論が沸騰しています。要は、いかに国民のために行政なり国家なりが機能するかであり、法律論争ではありません。今直ちに実行すべき事は、何が必要であり何が無駄であるかを国民の前にさらけ出すこと。そして議論を興し、国会議員を通して改革を素早く行うことが重要なのです。そのためにも、イデオロギーや政党を超えた国民会計検査院運動に期待されるものは非常に大きいと言えるでしょう。

 

国民会計検査院運動の経過報告        

 国民会計検査院は4月19日に設立大会を催し、市民運動としての第一歩を踏み出しました。会としてはこれまでに、長良川堤(5月23日)と住都整備公団マリナイースト21(5月30日)への現地視察を行ってきました。

 特に前者は朝日新聞に大きく取り上げられました。それと平行して国会議員の会はプロジェクト1およびプロジェクト2を立ち上げ、プロジェクト1には担当主査をおいて、公認会計士の八鍬氏の協力のもと、9項目の質問からなる質問状を11特殊法人に送致しました。

 この質問状に対する特殊法人からの回答を分析中に、皆さんもご承知の通りの選挙結果に成ってしまい(衆議院の同士15名が戻れず現在現役議員メンバーは31名)、残念ながら国民会計検査院国会議員の会としては目下休眠中という次第に相成りました。

 石井議員に再度結集をお願いしているところですが、国会議員の会はその様な状態ですので、我々一般会員としては、以下の手順で自律的に市民側組織の充実を図ることから取り掛かりたいと思っております。

 (1)事務局会議を月一度開きます。

 (2)国民会計検査院ニュースを定期的に出します。

 (3)組織の市民代表を決めます。

 (4)2月7日に総会を開き以上を確認します。

 そしてゆくゆくは、国民会計検査院運動を全国的に展開し、攻策決定にその影響力を及ぼすようになりたいと思っております。以上の運動方針を、臨時の事務局会議で決定致しました。ご意見等頂ければ幸いですが、いずれにせよ2月7日には総会を開き、行動方針についても議論頂きたいと存じますので、是非ご参集頂けますようお願いいたします。

 
マリナイースト21現地視察報告

  5月30日第一衆議院玄関に集合

  参加者 石井紘基、中村力代議士

  会員  10名

質疑

石井議員  この「マリナイースト21」の総合収支はどの様になっているのか。

返答    予算は作っているが、発表する気はない。

石井議員  土地の購入費は。

返答    簿記価格で記入。公表する気はない。

会員    整備基盤費用はどちらか。

返答    住都整備公団である。

会員    神戸地震後の対策は。

返答    基盤整備として住都整備公団が行う。

石井議員  提供資料で応募率が出ているが、契約率がないし、充足率もない、これでは解らない。

返答    平成6年から応募が悪く、契約も順調とはいえない

会員    民間なら、リストラ等行っているのに公団はどうか。

返答    神戸の応援とう行い、さらに建設戸数を大幅に減らしている。

石井議員  初期の通りの想定で計画が進んでいるのか

返答    62年から進み、当初の計画では平成9年に終了予定だが、最後の建築計画の見通しがつかない。

会員    単価を下げて販売する気は有るのか。

返答    その計画はない。

会員    公団は任務を果たしたのだから解散する気があるか。

返答    街づくりにその責任を果たしていきたい。

 

視察後の印象

潮音の街は建物のうち氏名ラベルが見られるのは4軒のみ。売れる見込みはないと思われる。経済動向を待つというのみ。

問題点

各プロジェクトの収支計算を明らかにする必要がある。その戦略はこのプロジェクトの税金投入、財投投入をを明らかにする。責任ある管理官庁にそこから明確な資料を提供させる。現場からの提供は無理と判断される。

 

なぜマリナイースト21か

住都公団浦安マリナイースト21は千葉県浦安市の海岸埋め立て地に建設途上の大規模団地である。しかも売れ残り戸数、数多くあり、新聞紙上で明かりがほとんどついていない建物の写真が大きく取り上げられていた。神戸大震災の被害が多いと言われた埋め立て地用地に建設されているということでもあるし、その実態調査をしようと言うことになり、国会開会中なのに実施した。みなさんも、新聞紙上でご存じでしょうが、公団は多くの売れ残りと、しかも立て替え中の諸問題を抱え住民と対立していると報じられている。

 そこでいろいろ公団に聞き取り調査をする必要があるという事で実施した。近頃の報道ではとうとう公団も値段を下げると言う報道を耳にする。


会員各位へのアンケート協力お願い

 国民会計検査院運動は、96年4月に発足以来既に8ケ月が経ちました。この間いくつかの現地視察や会合を持ったとはいうものの、その活動が活発で十分に満足の行くものであったとは決して言えません。9月24日に行われた総会も、国会議員報告会のような状態で、フロアからの質問、意見もかみ合ったものにはなりませんでした。これは、一般会員に向けた活動が不足した当然の帰結であります。また一方、国民会計検査院運動を積極的に進めてきた国会議員の多くが先の衆議院選挙で落選したことをみても、私たちの活動の重要性はさらに増したといえるでしょう。このような認識の下、参加した会員が連絡を取り合い、運動を盛り上げるため事務局(仮の幹事会)を組織致しました。

 財政赤字が240兆円を超えようとしている現在、私たちの活動は、日本の将来にとって、非常に重要なものであることは間違いありませんが、活動を活性化させ影響力を行使していくためには、私たちの側でもしっかりとした組織を作り、様々なしくみについて継続的に勉強していかなければならないと存じます。今後は会員各位への情報提供も積極的に進めていくつもりでおりますが、私たちの活動の重要性をご理解いただき、今後とも積極的なご協力を賜りたく、お願い申し上げる次第です。

 つきましては、今後の国民会計検査院運動再生の基礎資科とするため、以下のアンケートにお答え頂ければ幸いです。すでにご入会の際にお答え下さった質問項目もあるかと思いますが、よろしくお願い申し上げます。---国民会計検査院事務局---

 

事務局だより

1. 国民会計検査院運動を今後、各地方で各支部活動として行いたいと希望が届いております。そのために名簿を送って欲しいと要望がありますので、名簿を公開して欲しくないという会員がおられましたら連絡ください。連絡なき場合はご承認いただけたものとして判断いたしますのでよろしくお願いいたします。

2. 12月12日の事務局会議で特殊法人の従業員にアンケートをすることになりました。

会員3名から行政改革の渦中にある人たちの意見を聞く必要があるのではないでしょうかとの要請があり、検討後アンケートを実施することになり、従業員名を会員の国会議員に手に入れてもらうようにお願いする事になりました。

3. まことに恐れ入りますが、アンケートの回答の返送は自費でお願いします。

4. 会員の方でFAXをお持ちの方は連絡ください。(アンケートの返送の時。)

5. 初めての手作りニュースレターですので、お見苦しい点が多々あると思いまが、よろしくご配慮をお願申し上げます。---若山---